赤頭巾ちゃん気をつけて

庄司薫さんの小説「赤頭巾ちゃん気をつけて」を読みました。
この本、以前竹中直人さんの番組にcobaさんがゲスト出演されていた際、話題にのぼっていた本だったので購入しました。
番組の中でお二人が仰っていたように、確かに文章表現がすごく優しく、且つ読む人を和やかにするものでした。
文中、学生運動盛んな時代、それに熱中している彼等を
「その決断と行動をたんに若気の至りや青春の熱い血の騒ぎや欲求不満の代償として見殺しにすることなく、つまりは一生挫折したり転向したりいすることなく背負い続けていけるのだろうか。」
と、問いかける場面がすごくその時代を風刺していて、その言葉から現代の彼等を眺めると、それを予見していた事が良く分かります。
ちょうど今、三島由紀夫氏の「文化防衛論」を読んでいて、この本とも年代がマッチしていて非常に興味深く読める本でした。