ネオパパに異議あり

昨日、かねてから読みたいと思っていた「ネオパパ」に関する本を読んだ。
私自身、積極的に子育てに関わっていきたいと思っているし、家族優先主義で生きてきたと思っています。
加えて、幼稚園の送迎や出産時の父親の有給休暇制度等、もっと社会的に考えていかないといけない問題は多いと考えています。
その意味で、この「ネオパパ」に関する本は、様々な期待を持って読んだのでしたが、内容的にはつまらなかった。
まず、旧来の父親像を「オールドパパ」これからの父親像を「ネオパパ」としていたのだが、それを平均年収とかでくくっているのが、まず間違いだと思う。
分析に関しても、定量調査の回答だけでしか行なっておらず、「だから、何?」という印象を受けた。
しかも、その調査回答と安易な分析にかなりのページを割いているのもページの無駄だと思った。
そして何より、具体的に「オールドパパ」を「ネオパパ」に変えようとする意思も見当たらないし、指針すら伺えなかった。
こういった点では、やはり女性が書いた育児に関する本の方が、内容的に濃い気がする。
この「ネオパパ」の作者のライフスタイルは一種独特であり、普遍的ではないのに、自分自身の生活を主観としてしか文章が書かれておらず、自分に置き換えて考えさせられる箇所が非常に少なかった。
もっと、具体的な立場で具体的な指針を持って、これからの時代の「新しい父親像」を描いた本が出て欲しいと思った。
今回それが「ネオパパ」でないことは、分かったような気がする